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『チェーザレ 破壊の創造者』

先週、マンガ喫茶で惣領冬実『チェーザレ 破壊の創造者』 (1巻〜4巻)を読んだ。なかなか面白かった。最近、なぜか 歴史物にばかり興味が偏っている。歳のせいかな? チェーザレ・ボルジアなんて、名前は知っているけど、じゃあ、いったいどういう人なんだ…

「儒教とは何か」加地伸行

「儒教と言えば、一般的には、ただ単に倫理道徳としてしか理解されず、しかも古い封建的なものという否定のおまけまでついているのが現状である」 著者の冒頭の言葉である。この後、儒教の概論書が少ないだの、その数少ない概論書にしても碌なものがないだの…

「生物と無生物のあいだ」福岡伸一

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書) [ 福岡 伸一 ]ジャンル: 本・雑誌・コミック > 文庫・新書 > 新書 > その他ショップ: 楽天ブックス価格: 799円めったに手を出さないのだが、科学系の本を読んでみた。 私たちは、自分の表層、すなわち皮膚や爪や毛…

「赤い雪」勝又進

赤い雪―勝又進作品集作者: 勝又進出版社/メーカー: 青林工芸舎発売日: 2005/11メディア: コミック クリック: 7回この商品を含むブログ (18件) を見る勝又進という漫画家を知らなかった。水木しげる、つげ義春が褒めているというので購入してみたら、久しぶり…

「風の果て」藤沢周平

[rakuten:book:10202100:detail] 久しぶりに藤沢周平の世界を堪能した。 パソコンのトラブルシューティングに疲れると手を休めてこの文庫本に手を伸ばし、ぽつりぽつりと読み進んだ。正月のうるさいテレビを消して、静かな藤沢の世界に耳を澄ますのはささや…

小池光

佐野朋子のばかころしたろと思いつつ教室へ行きしが佐野朋子をらず図書館で荒川洋治の「文芸時評という感想」をぱらぱら流し読みしていたら、小池光の短歌が目にとまった。短歌を読んで笑ったのは初めてだ。 ふだん短歌なんて読んだこともないけれど、それで…

「コーヒーもう一杯」山川直人

コーヒーもう一杯 III (3)作者: 山川直人出版社/メーカー: エンターブレイン(角川GP)発売日: 2007/04/25メディア: コミック購入: 3人 クリック: 7回この商品を含むブログ (42件) を見るしばらく忙しかったのでまともな本を読んでいない。でも、寝る前にスト…

「楢山節考」深沢七郎

それにしても文学的装飾のない文章だな。一見、だれにでも書けそうな文章だ。たいていの人は姥捨の特異な世界を書こうとした場合、こんな無造作な文章を選択しないと思う。 本当に書くべき内容を持った作家は文章を飾ることをしないのだろうか。いや、そうで…

 「<かなしみ>と日本人」竹内整一

[rakuten:book:12027076:detail] NHKラジオ第2放送の番組「こころを読む」。1月から3月まで林望の「古典文学に読む、日本のこころ」を聴いて、なかなかよかった。これに味をしめて今回は竹内整一の「<かなしみ>と日本人」を聴いてみることにした。宗教・哲…

「正宗白鳥の漱石評」山本夏彦

最後の波の音 (文春文庫)作者: 山本夏彦出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2006/03/10メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 4回この商品を含むブログ (8件) を見る 「門」はすぐれた作だと白鳥はほめている。「虞美人草」のような退屈な小説ではない。はじめか…

抒情文芸

今から20年前、東京・杉並区阿佐ヶ谷に住んでいたことがある。当時、フリーターだったので、就職もせず一日中ぶらぶらしていることが多かった(あの頃は本当に暇な時間がたっぷりあった。永遠に続くように思えたものだ)。 そんなとき、隣の高円寺の書店で、…

"Frost at Christmas" R.D. Wingfield

Frost at Christmas (Jack Frost)作者: R.D. Wingfield出版社/メーカー: Crimeline発売日: 1995/11/01メディア: マスマーケット クリック: 4回この商品を含むブログ (2件) を見るフロスト警部シリーズの第1作。8年前に邦訳を読んでいるので、今回は2回目。…

「東京 夜の町角」安住孝史

東京の夜の街角を鉛筆でスケッチした文庫サイズの画集である。安住氏は元タクシーの運転手だそうだ。若い頃に画家を志したけど諦めてタクシーの運転手になったらしい。でも、タクシーの運転手をしながらも仕事で目にする東京の街角を鉛筆でスケッチしていた…

だれの語り口?

いいとしをして、それでも淋しさに、昼ごろ、ふらと外へ出て、さて何のあても無し、路の石塊を一つ蹴ってころころ転がし、また歩いていって、そいつをそっと蹴ってころころ転がし、ふと気がつくと、二、三丁ひとつの石塊を蹴っては追って、追いついては、ま…

澁澤龍彦            「うつろ舟」

常陸の国はらどまり村とは、銚子から平潟にいたる今日の茨城県の長い海岸線のどのあたりに位置する村なのか、一向にはっきりしない。 物語の冒頭の1行である。どうやら舞台はわが郷里・神栖市に近いようだ。少なくとも鹿島灘のどこかだ。さらに読み進んでい…

「古典文学に読む、日本のこころ」            林望

きょうからNHKラジオ第2放送で「古典文学に読む、日本のこころ」が始まった。講師はリンボウ先生。昨年、地元の図書館で講演を聴いて以来、この人を先達として古典文学の世界に親しんでみたいと思っていた。今回の講座はちょうどよいタイミングである。 と…

「史記物語」渡辺精一

ビジュアル 史記物語作者: 渡辺精一出版社/メーカー: 講談社発売日: 2001/11メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る「史記物語」を図書館から借りてきて読んでいる。いままで「史記」のドラマチックな部分だけを選り好みして読んできたので、私…

カレル・チャペック「園芸家12ヵ月」

園芸家12カ月 (中公文庫)作者: カレルチャペック,Karel Capek,小松太郎出版社/メーカー: 中央公論社発売日: 1996/03/18メディア: 文庫購入: 12人 クリック: 69回この商品を含むブログ (96件) を見るまずはチャペック氏の語り口。 園芸家の金科玉条に従うと、…

石原まこちん「THE 3名様 〜トロピカルきのこカレーの章」

The 3名様 トロピカルきのこカレーの章 (ビッグコミックススペシャル)作者: 石原まこちん出版社/メーカー: 小学館発売日: 2005/11/01メディア: コミックこの商品を含むブログ (11件) を見るまっつん、あえなく失恋。そうか、まっつんは意外にも真面目な女性…

宮沢賢治「よだかの星」

よだかの星 (日本の童話名作選)作者: 宮沢賢治,中村道雄出版社/メーカー: 偕成社発売日: 1987/12/01メディア: 大型本購入: 1人 クリック: 25回この商品を含むブログ (23件) を見るよだかは、実にみにくい鳥です。 いい書き出しだな。しばらく乾いた小説ばか…

後藤明生「壁の中」第二部

ようやく読了。後藤の小説論をそのまま対話形式にしただけ。「小説とはテキストによってテキストを作る虚構なのだ」というのが後藤の小説観らしい。1700枚の大長編をステーキ料理だと思ったのが私の間違いのもとだった。いざ賞味しようとしたら、皿に盛られ…

後藤明生「壁の中」

まだ読み終わっていない。上下二段組で560ページもある。しかも、あまり面白くない。全体が二部に分かれていて、現在、ちょうど第一部を読み終わったところだ。第一部は「道化の語り」によるアウトサイダーの世界文学史といったところか。よくわからんが。第…

マンガ週間

またマンガを読み始めた。いくつかリストアップしてみる。 野中英次「課長バカ一代」(子供用) 課長バカ一代―子供用 (少年マガジンコミックス)作者: 野中英次出版社/メーカー: 講談社発売日: 2001/07メディア: コミック クリック: 2回この商品を含むブログ …

Flann O’Brien “The Third Policeman”

The Third Policeman (1960s A S.)作者: Flann O'Brien出版社/メーカー: Flamingo発売日: 1993/08/16メディア: ペーパーバック クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見るフラン・オブライエンの「第三の警官」を読んだ。邦訳を1度読んでいるので、今…

 小田扉「こさめちゃん」

こさめちゃん―小田扉作品集 (KCデラックス (1388))作者: 小田扉出版社/メーカー: 講談社発売日: 2001/03メディア: コミック購入: 1人 クリック: 17回この商品を含むブログ (50件) を見る久しぶりに再読してみた。このマンガは、あるブログで紹介されていて知…

丸山健二「さらば、山のカモメよ」

1981年に出版された本である。強面でマッチョな丸山健二がこんな小説を書いていたのかと、驚くような軽い筆致である。身近な出来事を綴ったエッセイと言ってもいい。青春の交遊録という体裁の小説である。 ただ、丸山が書くからには明るく楽しいだけの青春の…

後藤明生「蜂アカデミーへの報告」

読んだ感想はどうかといえば、???。よくわからん。 浅間山麓の山小屋でひと夏を過ごし、その間にスズメバチをいかに退治したかを軽妙なタッチで報告している、と書けば一応説明したことになるだろうか。いや、ならないだろうな。それではこの小説の外側を…

ちばてつや「おれは鉄兵」

おれは鉄兵 (3) (講談社漫画文庫)作者: ちばてつや出版社/メーカー: コミックス発売日: 2001/07メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見るマンガ喫茶で「おれは鉄兵」を読んだ。全巻通読するのはこれで3度目。やっぱり、面白い。素直に楽しめる。ち…

 古本

もものかんづめ (集英社文庫)作者: さくらももこ出版社/メーカー: 集英社発売日: 2001/03/16メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 19回この商品を含むブログ (59件) を見る久しぶりに地元の古本屋で文庫本をまとめ買いをした。古本屋といってもいわゆる古書店…

 丸山健二「貝の帆」

貝の帆作者: 丸山健二出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2005/11メディア: 単行本この商品を含むブログ (8件) を見る残念ながら今回も期待はずれ。このブログではあまり否定的なことや批判的な文章を書きたくない。でも、時間をかけて読んだ本が期待はずれだと…