2009-01-01から1年間の記事一覧

中島義道「哲学の教科書」3

第四章「哲学は何の役にたつのか」で、「自分自身に『なる』こと」を説いている。人生の目標は自分自身「である」ことではなく、自分自身に「なる」こと。「いかに生きる」かではなく、「生きることそのこととは何か」という問いから出発するのだという。 偉…

中島義道「哲学の教科書」2

昨日の続き。 現実世界が十分にグロテスクなのに、なにもわざわざグロテスクな虚構を構築することはあるまいという趣旨であった。では、中島が好ましく思っているのは何か? マチスの上品な室内、ボナールの暖かい光に充たされたテーブルやバルコニー、デュ…

中島義道「哲学の教科書」1

おそらく、第三章の「哲学の問いとはいかなるものか」が哲学の本質的なことだろう。もし私に哲学者としての資質があれば、それらの事柄についてとことん考え抜くのだろうが、幸か不幸かそういう資質がない。よって、いつものごとく気になった箇所だけをピッ…

冬休み

冬休みになったらゆっくり読みたいと思っていた本がある。つい最近、近所の書店で買い込んだ本もある。図書館から借りてきた本もある。さらに昨日、Amazonに注文しておいた本が届いた。机の上に積み上げてみたら14冊。いくらなんでも十日間で読めるわけがな…

多忙につき

さすがに年の瀬でいろいろ忙しい。あと一週間で冬休み。来週は正月用の本をたくさん買い込んで読書三昧だな。 それからipodか、ウォークマンを購入予定。どっちがいいのか?

府馬の大クス

利根川を越えて千葉県側に行ったついでに旧山田町の「府馬の大クス」に立ち寄ってみた。樹齢1500年ほどの国指定天然記念物だという。閑散とした旧山田町の通りから坂道を上っていくと、道はどんどん狭くなっていく。しかも坂はかなりの急勾配で対向車が来た…

外川の夕景

旭市に行ったついでに外川に立ち寄った。ちょうど夕日の時刻。4時20分から25分。観光バスに乗った一団が水平線に沈む夕日を眺めてる。一人のおばちゃんが夕日に向かってバンザイしていたので撮ってみた。(初めて携帯電話のカメラで撮ったのだが、画質がひど…

『ブラタモリ』本郷台地編

またまた思い出話になって恐縮だが、二十年前に湯島天神の近くでアルバイトをしたことがある。外国絵本の輸入会社で、アルバイトばかり使っている小さな会社だった。昼休みには湯島天神をぶらついたり、不忍池で昼飯を食べたりした。思い出すことはたくさん…

一ヶ月後は・・・

12月1日付けの「webやぎの目」に「一ヶ月後は元旦だ。そう思うとめでたい」という一言があった。それを真似して「一ヶ月後は1月6日だ」と書き込んでみる。すると、クリスマスもイブも大晦日も紅白も正月もすべてすっ飛んでしまって、いきなり1月6日だ。すで…

YouTubeで北杜夫

先週、北杜夫の本を読み終えた後、もしかしたら30年前の映像がアップされているのではと期待してYouTubeをチェックしてみた。さすがに30年間の映像はなかったが、昨年5月「徹子の部屋」に出演したときの映像がアップされていた。なんだかとってもキュートな…

北杜夫「母の影」

高校生の頃「どくとるマンボウ」シリーズを愛読したものだが、その後、ずいぶんご無沙汰してしまった。たしか、「楡家の人びと」の下巻の途中で挫折したのだ。冒頭から登場人物が生き生きと描かれている箇所は楽しかったのだが、戦時の記録が長々と続く記述…

 阿佐ヶ谷の古本屋

『モヤモヤさまぁ〜ず2』で阿佐ヶ谷の穂高書房が紹介されていた。懐かしいというか、店の様子が二十五年前とまったく変わっていないのに驚いた。狭い店内には雑然と積み上げられた本の山、山、山。その山の奥の方に店の主人がいるらしいのだが、テレビカメラ…

珈琲屋台モトヤエクスプレス

最近、移動販売車の珈琲店に通っている。地元の家電量販店の敷地内で営業している珈琲の屋台店なのだが、以前から旨いという評判を聞いていた。先月、試しに飲んでみたらこれがなかなかいい味で、しかも200円。椅子もテーブルもないので車の中で飲んだり、家…

養老孟司「かけがえのないもの」

「人類が月に行くようになって科学万能だなんて言われてますけど、いまだに大腸菌ひとつ作ることができなんですよ」ラジオでこの発言を聞いたとき、面白い先生がいるなと思った。それ以来、熱心な読者になったわけではないが、ときおり軽いエッセイ本なんか…

『モヤモヤさまぁ〜ず2』

今週は『モヤモヤさまぁ〜ず2』の落合南長崎駅周辺の街歩きが面白かった。いちおう、あの辺りは日本漫画の聖地(トキワ荘ゆかりの地、七か所スタンプラリーがある)なわけで、当然のごとく番組はその定番のコースをたどっていくわけだが、もとより三村と大竹…

「花まんま」朱川湊人

花まんま作者: 朱川湊人出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2005/04/23メディア: 単行本 クリック: 28回この商品を含むブログ (140件) を見る体裁としてはいちおう怪奇談なのだが、どちらかというメルヘンというか、ノスタルジックなおとぎ話に近い。肩の凝ら…

『ブラタモリ』

NHKの『ブラタモリ』がいい。東京の街を歩いているだけなのに、見ていると肩の力が抜けてくる。また、タモリがうれしそうに狭い路地に入っていくのを見ると、「ああ、東京っていい街だったんだなあ」と思う。 ふと、昔を思い出した。なんのあてもなく路地を…

「スクリーンそのものが消える」

6日、NHK「爆笑問題のニッポンの教養」に哲学者・永井均が出演して「私はなぜ私なのか?」について語っていた。そういう哲学の難しい話は私にはわからない。でも、ちょっと心に引っかかる言葉があったので紹介してみる。 「たとえば、他人の死というのは映画…

YouTubeで阿波おどりの見物

時季外れなのを承知で、毎日「阿波おどり」を見ている。まったくの素人ながら、しばらく見ているといつの間にか好みが出てくる。一番のお気に入りは「阿呆連」。 その躍動感、力強さ、優美さ、動きの切れ、見ているだけで心が浮き立ってくる。何度見ても飽き…

「そうだよ。暗い所を風が吹いているんだよ」

岩波文庫の内田百間「東京日記」を読んだ。「日常の中に突如ひらける怪異の世界を描いて余人の追随を許さない百間文学」という謳い文句である。でも、読み慣れていないと、こういうスタイルの怪奇談は戸惑うだろう。 初めて「冥土」諸篇を読んだときには戸惑…

「うわっ! 岩鬼、打った」

昨年、TBSラジオ「伊集院光 日曜日の秘密基地」に浦沢直樹がゲスト出演したときの話をYouTubeで再び聴いた。ちょっと面白い話があったので微調整しながら再録してみる。 伊集院:漫画って、どれくらいまで決めて描き出すんですか? 浦沢: 僕の場合、イメー…

「街場の現代思想」内田樹

「人間は他者を完全に理解することも共感することもできない」と言っている。ひとまず諦めの言葉を掲げているが、その諦観で止まるつもりはないらしい。その先に望みをつないでいる。 「他者との共生の基盤は共感や理解ではなく、『なんだかよくわからない人…

身辺雑記

ヨーグルト 夏はお腹をこわしやすい。特に、夏の終わりごろは体調を崩して、ちょっとしたことでお腹をこわす。そのたびに整腸薬を飲んでいたのだが、今年はヨーグルトを試している。一日に一個ずつだが、それなりに効果があるような気がする。劇的に体質が変…

「やせれば美人」高橋秀実

やせれば美人 (新潮文庫)作者: 高橋秀実出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2008/08/28メディア: 文庫 クリック: 18回この商品を含むブログ (25件) を見る本屋でたまたま手にとって1ページ目の文章を読んで迷わずレジに向かった。ダイエットの内容に関心があっ…

エアコン故障中

先週からエアコンの調子がわるい。冷房に設定してもまったく冷えない。生ぬるい風が吹きつけてくるばかりだ。 修理を頼もうかと思ったけど、もう8年間使用しているので保証期間が切れている。それに夏の暑さもすぐに終わる。我慢しようと思えば我慢できない…

お盆休み

15日、久しぶりに仕事以外で東京に行ってきた。神保町の古本屋街を歩いてたら、機動隊(?)の姿がやたらに目につく。靖国通り沿いには装甲車が駐車している。空にはヘリコプター。路上には警備の隊員が一定の間隔で立っている。駿河台下では通過を阻止され…

“Father and daughter”

YouTubeで「Father and daughter」を見た。たった8分間のアニメーションなのに完全に心を奪われてしまった。見終わって心の深い部分に刺さってくるこの悲しみは何だろう? 影絵のような描写だけなのに、少女の思いがしっかり伝わってくる。その悲しみが繰り…

ThinkPad

PC

IBM ThinkPad i Series 1800 2655-P3Jがとうとう動かなくなった。9年前に18万円で購入したものだが、その後、仕事用としてDELLのデスクトップ・マシンを使うようになったので、もっぱらワープロとして使っていた。 最近、頻繁にフリーズするのでハードディス…

漢方薬

ツムラ「桂枝加竜骨牡蛎湯(ケイシ カ リュウコツボレイトウ)」エキス顆粒 パキシルの服用をやめた後も、この漢方薬を飲み続けている。漢方薬なんて効くのかな、と半信半疑だったが、意外にも効いているようだ。 なにしろ、先月と今月、いろいろ負担になる…

香取駅

たまたま香取駅の前を通ったら、駅舎がリニューアルされていた。3年前はコンテナの駅舎だったのに、ずいぶんこざっぱりした姿に変わったものだ。 ちなみに、3年前の写真は、 http://d.hatena.ne.jp/fuyunokakashi/20060806