2008-01-01から1年間の記事一覧

冬休み

これから一週間、完全休養である。でも、いろいろやることがある。まず、パソコンのデータ整理。全データを外付けハードディスに移動し、本体のディスクをクリーアップする。この際、不要なデータはどんどん捨ててしまおう。 それから本や雑誌や仕事の資料も…

「或る聖書」小川国夫

仔羊の頸には綱がついていて、これを持った少年が固い面みたいな顔をしていた。瞳が釣り上がっていた。アイロザが階段を下りて行くと、少年はひざまずいた。アイロザは眩しいほど白い羊を見ていた。そして、ナイフを出して綱を切ると、少年が手早く束ねた。…

「野のユリ」

DVDの安売りコーナーに「野のユリ」があったので迷わず買った。むかしむかし洋画劇場で観て、それから銀座の映画館でも観た。クラシックなハートウォーミング・ムービーだが、こういうのを見ると低予算の手作りでも、いい映画はできるじゃないかと思う。ちょ…

多忙につき

仕事は来週末で終わりそうだ。その後は、正月まで好きな本を読んで過ごそう。いま、読みたい本をリストアップしている。これが意外にストレス解消になる。 漱石の「猫」の再読もいいが、藤沢周平の「用心棒日月抄」シリーズにどっぷり浸かるのも捨てがたい。…

高峰秀子のエッセイ集

高峰秀子のエッセイ集・にんげんシリーズ「にんげんのおへそ」、「おいしい人間」、「にんげん住所録」を毎月一冊ずつ読んでいる。(いっぺんにすべて読み切ってしまうのがもったいないのだ。)じつは、もう一冊「にんげん蚤の市」というのがあるのだが、こ…

レポート3 (Nov. 29, 2008)

今月は特に問題なし。 薬の服用が減っていく時期にはときどき神経がぴりぴりすることがある。首を捻った瞬間などに、神経の薄皮が剥がれるような微妙な感覚があるのだ。それほど気にはしてないのだが、ああ、いつものやつだなと思う。 ちなみに、珈琲のカフ…

「前略おふくろ様」

相変わらずYouTubeで夜更かししている。最近の収穫は「前略おふくろ様」。その中のワンシーンで、家出した娘に会いに来た父親・大滝秀治、その娘に求婚しようとする川谷拓三、穏便に事を収めようとする萩原健一、この三人のやり取りが観ていて楽しい。おそら…

中古本

人生の残り時間は少ない。読める本の数だって限られている。だから、これからは厳選して本を読もう。むやみやたらと本を買うのはやめよう。常日ごろ、そう言い聞かせている。 しかーし、格安本のコーナーの前に立つと、そんなことは忘れてしまう。いや、忘れ…

「さすらい」 ミケランジェロ・アントニオーニ

さすらい [DVD]出版社/メーカー: アイ・ヴィ・シー発売日: 2004/04/25メディア: DVD クリック: 10回この商品を含むブログ (19件) を見る「北イタリアのポー河流域の荒涼たる風景の中、愛する女を失った一人の男の深い絶望や孤独といった悲痛な心理を描く」と…

ラジオ高校講座

今週はNHKラジオ高校講座の「倫理」を読んでいる。ラジオ放送は週末の夜7時35分なので、聞いている余裕がない。それでテキストだけを読んでいるのだが、これがなかなか面白い。 なぜ面白いかと言えば、恥ずかしながら学生時代に不勉強だったせいである。なに…

レポート2 (Oct. 31, 2008)

今月中旬、軽い風邪だと思って放っておいたら気管支炎になってしまった。一日中、咳が止まらなくて、夜になるとさらに激しくなってとうとう一睡もできなかった。どうやらこれがいけなかったらしい。深夜、パニックの寸前までいった。パキシルを飲んでいたお…

春風亭柳昇

「与太郎戦記」と「陸軍落語兵」を読んだ。さすが語りのプロだけあって、ネタの粒を揃えている。また、ネタの良さだけではなく、柳昇の飄々とした語り口もいい。文章にとぼけた味わいがあって読んでいると気持ちも軽くなってくる。 ちなみに、こんな感じ。 …

「野菊の如き君なりき」

野菊の如き君なりき [DVD]出版社/メーカー: 松竹ホームビデオ発売日: 2008/06/27メディア: DVDこの商品を含むブログ (2件) を見るいやー、まいった。こんな純情可憐な映画に泣かされるとは思わなかった。やはりどんな映画でも馬鹿にしてはいけない。 幼い恋…

スズメバチ

南側の屋根の庇の下に蜂の巣を発見した。どうやらスズメバチの巣らしい。 4年ほど前、二階のベランダにアシナガバチの巣を見つけたときは簡単に退治できた。市販の殺虫剤「スズメバチ ジェット」を噴射したら、あっという間にハチの群れが地面に落ちていった…

福満しげゆき

「僕の小規模な生活」が面白かったので、次に「僕の小規模な失敗」を読んだ。さらに「うちの妻ってどうでしょう?」も読んだ。どれもこれも面白い。なんだろう、これは。私生活レポートの面白さなのか。「無能の人」のつげ義春や「失踪日記」の吾妻ひでおには…

一年ぶりに外川

12日の午後、久しぶりに外川に行ってきた。ドライブにはよかったが、車を下りて歩いたら息切れがした。運動不足なのだ。とくに急な坂道がきつい。午後四時に近いのに陽射しが強く、路地を歩いていると汗ばんできた。 明るい日が照り、涼しい風が吹く一日。

レポート1 (Oct. 8, 2008)

涼しくなってきたので、そろそろパキシル(Paxil)をやめることにした。主治医に相談したら徐々に減らしていきましょうということで、これまで1日に10mgだったのを今週から1日おきに服用することになった。 薬をやめれば、またパニック発作が再発するかも…

佳作を2つ

パリ空港の人々 [DVD]出版社/メーカー: エプコット発売日: 2003/12/20メディア: DVD クリック: 29回この商品を含むブログ (49件) を見る 「パリ空港の人々」 しばらく邦画ばかり見ていたので、たまには外国映画を見てみようとツタヤに行った。でも、これとい…

「神々の山嶺」谷口ジロー

石塚真一「岳」を読み終えた後、ほかにも登山関連のマンガはないかと探していたら「神々の山嶺」を見つけた。いま読み終えたところで、少し頭がぼーっとしている。 あまりにも熱い男たちのドラマだったので、心と体が感電したように痺れている。これは「岳」…

新珠三千代/高峰秀子

「洲崎パラダイス 赤信号」 新珠三千代 川島雄三監督 新珠三千代がこんな汚れ役をやっていたなんて知らなかった。良妻賢母の典型というか、「細うで繁盛記」のおかみ・加代さんの印象しかなかったので意外だった。この映画ではすれっからしの商売女を演じて…

「岳」石塚真一

岳 7 (ビッグコミックス)作者: 石塚真一出版社/メーカー: 小学館発売日: 2008/06/30メディア: コミック購入: 4人 クリック: 18回この商品を含むブログ (63件) を見る最近、マンガ喫茶に通っている。いま読んでいるのは石塚真一の「岳」。これがなかなかいい…

「わたしの渡世日記」高峰秀子

わたしの渡世日記 上 (文春文庫)作者: 高峰秀子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1998/03/10メディア: 文庫購入: 11人 クリック: 80回この商品を含むブログ (65件) を見る上下巻750ページもある本を退屈もせず、愉しみながら一気に読み通した。文章はテンポ…

高峰秀子

このところ古い邦画ばかり観ている。今回は女優を中心にセレクションしてみた(下記のリスト)。片っぱしから観たのだが、特にこれといった作品はなかった。ただ、年をとって涙腺が弛んだせいか、「二十四の瞳」を観ながら泣きっぱなしだった。いや、これは…

「流れる」幸田文

映画の「流れる」がよかったので原作を読んでみた。やはり文章に感心した。幸田露伴の娘であればこれくらい書けても不思議はないのかもしれないが、まあ、みごとなものだ。 物語の背骨は単純なものだ。四十すぎの未亡人(幸田文・本人とおぼしき中年女性)が…

YouTube

[rakuten:book:12704010:image] 「夕暮れ」 相変わらずYouTubeで音楽を聴いている。最近の収穫はThe Blue Heartsの「夕暮れ」。なんの気なしに聴いていたのだが、じんわり心に沁みてくる歌だ。 じつはYouTube で漫才やコントも視聴しているのだが、「サンド…

「浮雲」成瀬巳喜男

浮雲 [DVD]出版社/メーカー: 東宝発売日: 2005/07/22メディア: DVD購入: 1人 クリック: 172回この商品を含むブログ (121件) を見る「流れる」がよかったので、さっそく「浮雲」を借りてきた。 この映画については成瀬巳喜男の手腕と女優の高峰秀子の評判が高…

「流れる」成瀬巳喜男

流れる [DVD]出版社/メーカー: 東宝発売日: 2005/08/26メディア: DVD購入: 1人 クリック: 80回この商品を含むブログ (97件) を見る成瀬巳喜男の映画はあまり観たことがなかった。いくつかの作品は知っているけど、退屈しそうな気がして敬遠していたのだ。で…

古本を四冊

久しぶりに東京へ出かけた。会社のミーティングに出席したのだが、用事が済んだ後、神保町の古書店街を巡り歩いた。収穫は国書刊行会の日本幻想文学集成を四冊、各500円(合計2千円)で購入したこと。森鴎外、宇野浩二、島尾敏雄、江戸川乱歩の四巻。 複数の…

多忙につき

窓辺にラベンダーを置いている。窓から風が入ってくると、ラベンダーの香りも部屋の中に運ばれてくる。 柄にもないと言われそうだが、たまにはいいだろう。このところ忙しい。せめてラベンダーの香りで心を潤したい。 (写真はフリー素材。[フォトライブラリ…

 「KROKODIL KROKODIL」

Crocodile, Crocodile作者: Peter Nickl,Binette Schroeder出版社/メーカー: Crocodile Books発売日: 1998/03/01メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログ (3件) を見る人生に対する倦怠感、あるいはそれならばいっそのこと退屈な生命を弄んでしまおう…