2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

辰巳ヨシヒロ「劇画漂流」 

1950年代の大阪で、漫画出版の業界にこんな動きがあったなんて知らなかった。漫画といえば手塚治虫、そして石森章太郎・藤子不二雄・赤塚不二夫などの東京のトキワ荘組しか知らなかったので、関西の業界事情は興味深かった。 この本はいちおう辰巳ヨシヒロの…

尾崎一雄「まぼろしの記」

これを読むのは4回目。どういうわけか、私はこういう身辺雑記のような私小説が好きで、古本屋で見つけるたびに落穂拾いのように買い集めている。尾崎一雄、上林暁、耕治人、木山捷平、小山清など、その単行本や文庫本が書店の棚にあれば、黙って見過ごすこと…

江古田界隈

『モヤモヤさまぁ〜ず2』はいつも見ているわけでもないのに、たまにチャンネルを合わせると何故か馴染みの街が紹介されている。今週と来週は江古田特集。 1990年代、江古田周辺に住んでいたので商店街の風景が懐かしい。どちらかと言えば西武池袋線の桜台駅…

武田花「犬の足あと 猫のひげ」

犬の足あと猫のひげ (中公文庫)作者: 武田花出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2010/02/01メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 18回この商品を含むブログ (6件) を見る複数の単行本から写真と文章を抜粋して、一冊の文庫本にまとめたフォトエッセイ集。 …

風邪の養生、そして「海べの恋」

風邪が治りきらないのは、熱が下がったことをいいことにして外出ばかりしているせいにちがいない。これではいかん。 ということで、週末は自宅でおとなしくしていた。部屋を暖房し、加湿し、温かい飲み物で水分を補給し、睡眠をたっぷりとって養生に努めた。…