2013-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「兄・吉行淳之介と私」吉行和子

平成六年の七月に吉行淳之介は亡くなるのだが、その葬式のときに母親(あぐり)がお棺の中の淳之介に小さな声で何事か話しかけている。「それで、あのことだけどね」と言っている。お客が来たので和子が母をどけても、その場所が空くと、また側に行って話の…

9月、5冊

丸山健二の「月に泣く」、「惑星の泉」、「野に降る星」、吉行淳之介の「焔の中」、門脇健の「哲学入門 死ぬのは僕らだ!」。 読書欲が高まっているのか、一気にガツガツ読んだ。どれも面白い。丸山と吉行の本は再読・三読で、内容は分かっているのに面白く…

ETV特集「清掃員画家ガタロさんが描くヒロシマ」

9月だけで3回くらい再放送されているのではないだろうか。よほど反響がよかったのだろう。そのうちの1回、たまたま途中から見たのだが、リモコンのチャンネルに指を置いたまま最後まで見てしまった。 広島・基町のショッピングセンターで清掃員をしているガ…

「SNOOPY のもっと気楽に 1(なるようになるさ)」

それほど期待してなかったのに読んでみると意外に面白かった。スヌーピーやチャーリー・ブラウンたちが登場する「ピーナッツ」って、子供向けのマンガ、ドジでかわいいだけの世界だと思っていた。でも、実際に読んでみるとそれだけではない。もっと懐が深い…

映画2本

『ルワンダの涙』と『ホテル・ルワンダ』 映画を観た後の感想を書こうと思ったけど、実際に起こった事実の重さに圧倒されて言葉が出ない。無理に何か言おうすれば、人間に対する嫌悪感しか出てこない。何千年、何万年を経ても人間はこんなことばかりしている…