2008-05-01から1ヶ月間の記事一覧

BGMを模索中

仕事中、BGMとしていろいろな音楽を流している。でも、どんなに好きなアルバムでも毎日聞いていると飽きがくる。それで図書館に行ってCDを借りてきて手当たり次第に聴くことになる。気に入ればCDを購入する。最近ではYouTubeで当たりをつけることもある。 藤…

「夜の靴」横光利一

夜の靴・微笑 (講談社文芸文庫)作者: 横光利一出版社/メーカー: 講談社発売日: 1995/01メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (4件) を見る好きな本は何度も読み返す。この本はかなり退屈な部分がある。それでも、何年かに一度は必ず読み返した…

「切腹」小林正樹

切腹 [DVD]出版社/メーカー: 松竹発売日: 2003/11/22メディア: DVD購入: 1人 クリック: 201回この商品を含むブログ (46件) を見る久しぶりに見ごたえのある映画だった。悲壮感たっぷりのマジメなだけの映画かと思ったら、ちゃんとチャンバラの娯楽性も盛り込…

「長屋紳士録」小津安二郎

長屋紳士録 [DVD] COS-019出版社/メーカー: Cosmo Contents発売日: 2007/08/20メディア: DVD購入: 3人 クリック: 17回この商品を含むブログ (16件) を見る久しぶりに「長屋紳士録」を観た。十年ぶりくらいか。ずっと観たいと思っていたんだけど、どこのレン…

      「<かなしみ>と日本人」8

早いもので、もうゴールデン・ウィークも終わり。今回の企画もこれでタイムアウトだ。取り上げなければならない重要なことがもっとたくさんあったような気がする。 でも、仕方がない。宿題を残すかたちでいったん終了する。 物語の知 天にきらめく無数の星は…

     「<かなしみ>と日本人」7

日本人の死生観 近代日本の知識人には「死んだら無になる」という死生観が多く語られています。しかし、「死んだら無になる」という、その「無」は、決してまったく何も無くなるということではなく、大いなる宇宙・自然にまたもどる、そこから出てきたところ…

「<かなしみ>と日本人」6

センチメンタリズムについて われわれの「あきらめ」には、「無常に甘えた日本的な“甘い生活”賛美」みたいなところがあることは事実です。それは、それがもともとは本来の「明らめ」ではなく、「明らめ」ていない自己をとどめるものであり、そこに<かなしむ…

     「<かなしみ>と日本人」5

本居宣長の「答問録」 本居宣長がこんなことを言っている。 「天地の道理はこれこれで、人が生まれてきたゆえんはこれこれ、死ねばこれこれになるなどと、じつは決してわかりもしないことを、様々に自分自身に好いように引きつけて論じて、安心をこしらえよ…

「<かなしみ>と日本人」4

昨日のつづき。 宮沢賢治の場合 賢治は、この宇宙、銀河世界の中のあらゆる存在事象はひとつに連なって存在し働いているのだと考え、そうした宇宙観に基づいた独特な文学世界を展開した文学者です。その賢治が、最愛の妹・としを失います。しばらくの間は何…

       「<かなしみ>と日本人」3

大河の一滴 われわれ人間は、たしかに小動物や草木や星と同じように自然(おのずから)の働きの中にあるわけですが、ただ、われわれの場合には、自然の働きの中に完全に埋没し、一体化しているわけではありません。(中略)われわれには簡単に捨てることので…