2013-01-01から1年間の記事一覧

正月はコタツに入って本を読む

先週末、冬休み用の5冊をリストアップした。 1 「硝子戸の中」 夏目漱石 2 「スプートニクの恋人」 村上春樹 3 「俄」 司馬遼太郎 4 「女王陛下の騎手」 ディック・フランシス 5 「富士日記」 武田百合子 この中で「硝子戸の中」と「スプートニクの恋人…

銀座徘徊

東京通勤が終了した直後、少し暇があったので銀座を徘徊した。 有楽町から新橋方面に向かって高架下を歩いたのだが、ほとんどの店のシャッターが閉まっており閑散としていた(東京ミステリーゾーン、その1)。それよりも東京駅方面の高架下の方が年季の入っ…

「鹿行の昭和」刊行

旧鹿島郡と旧行方郡の写真集が刊行されたのでご紹介。 時代を昭和に限定した茨城県南部地域の生活記録という趣の本である。特徴としては一般の人が私蔵していた写真をメインに構成しているので、当時の人々の暮らしぶりが身近な距離感で切り取られている。 …

往復5時間通勤はまだ続く

昔、エリック・ホッファーの「波止場日記」を読んで、沖仲士という肉体労働をしながらも本を読み、思索するというライフスタイルに憧れたものだった。 ところが、自分が実際にちょっときつい仕事を始めると、とても思索どころではない。 往復5時間の通勤に音…

睡眠不足の日々

11月末で終了予定だった案件が少し延びて、12月10日まで継続することになった。まあ、在宅の仕事も特に忙しいわけでもないので、東京への出稼ぎ仕事を続けることにしたのだ。 相変わらず睡眠不足と戦う日々なのだが、行き帰りのハイウェイバスの中で熟睡でき…

20年ぶりの大崎駅

ちょっとした仕事で大崎まで通勤している。記憶の中で大崎駅周辺は狭くみごみしていて、暗いイメージがあった。でも、今回行ってみたらモダンなビルが立ち並び、改札も広くなり、ずいぶん明るい雰囲気になっていた。変われば変わるものだ。 でも、まあ20年以…

「悪霊」読了

ドストエフスキーの「悪霊」上下巻合わせて1,350ページ。どうやらこうやら2週間かけて読み終えた。 スタヴローギンの母・ワルワーラ夫人とその家の食客・ステパン氏がこの物語の大半を占めるのだが、事件とはほとんど関係ない。どうでもいいような二人の件が…

成田から栄町へ

久しぶりに成田方面へ行ってきた。小見川 - 栗源 - 成田という道順で成田駅前までちょうど1時間。富里まで足をのばしてスターバックスに立ち寄り、少し遠回りして栄町まで行き、スーパー堤防の見晴らしのいい道路を通って帰路に就く。本日の走行距離はちょう…

地震カウントダウン

日曜日の朝、茨城県南部を震源とする地震があり、震度5を観測した。地元の神栖市はまさしく茨城県南部なので市内警報もけたたましく震度5を発表した。でも、実際は震度3で、後から訂正された。最近こういうケースが多い。第一報で大きな数値が報じられ、後か…

長編に挑戦

読書の秋だからというわけではないが、長編小説ばかり読んでいる。山本周五郎の「ながい坂」、ディック・フランシスの「混戦」と「密輸」。それぞれ面白く読んだ。 長編なので1週間くらいかけて読んだのだが、その間、物語の中の時間を登場人物たちと共に過…

「カフカとの対話」グスタフ・ヤノーホ

1920年3月、正午少し前の時間、17歳の少年がプラハ市内の労働災害保険局の古めかしい建物に入っていく。同局に勤める父親の紹介で、三階の法規課にいる人を訪ねることになる。 「事務室はかなり広く、設備が行きとどいていた。二つ並べてある事務机の一方に…

NHK『ぼやき川柳』

車を運転しているときはいつもラジオを聞いている。最近のお気に入りは、土曜の午後のNHK「かんさい土曜ホットタイム」の『ぼやき川柳』コーナー。 中高年の自虐的な川柳が多いのだが、ときどき意味もなくおかしな句が出てくる。先日は「栗拾う 伊賀の忍者は…

風邪と台風と雨と風と

暑かったり、涼しくなったりで体調がおかしい。くしゃみ、鼻水、微熱、体のだるさ等々。そこへ台風だの、大雨だのが立て続けで、しかも物置小屋のトタン屋根の一部が吹き飛ばされ、母屋の廊下で雨漏りがしたり、ああ、低調な日々である。

森銑三「物いふ小箱」

朝日新聞に掲載された南伸坊の推薦文を読んでからずっと気になっていた。運よく除籍本の中からピックアップできたので、さっそく読んでみた。 全体的に話があっさりしている。いわゆる怪奇談特有の濃厚な雰囲気には乏しいようだ。どの話も短いので、寝床に持…

図書館の除籍本

市立図書館で除籍となった本をピックアップしてきた。 「冥途」 内田百間 「物いふ小箱」森銑三 「珈琲挽き」 小沼丹 「何処へ/入江のほとり」正宗白鳥 「コミマサ・シネマ・ツアー」田中小実昌 「冥途」は金井田英津子の画が全ページに添えられている。こ…

「兄・吉行淳之介と私」吉行和子

平成六年の七月に吉行淳之介は亡くなるのだが、その葬式のときに母親(あぐり)がお棺の中の淳之介に小さな声で何事か話しかけている。「それで、あのことだけどね」と言っている。お客が来たので和子が母をどけても、その場所が空くと、また側に行って話の…

9月、5冊

丸山健二の「月に泣く」、「惑星の泉」、「野に降る星」、吉行淳之介の「焔の中」、門脇健の「哲学入門 死ぬのは僕らだ!」。 読書欲が高まっているのか、一気にガツガツ読んだ。どれも面白い。丸山と吉行の本は再読・三読で、内容は分かっているのに面白く…

ETV特集「清掃員画家ガタロさんが描くヒロシマ」

9月だけで3回くらい再放送されているのではないだろうか。よほど反響がよかったのだろう。そのうちの1回、たまたま途中から見たのだが、リモコンのチャンネルに指を置いたまま最後まで見てしまった。 広島・基町のショッピングセンターで清掃員をしているガ…

「SNOOPY のもっと気楽に 1(なるようになるさ)」

それほど期待してなかったのに読んでみると意外に面白かった。スヌーピーやチャーリー・ブラウンたちが登場する「ピーナッツ」って、子供向けのマンガ、ドジでかわいいだけの世界だと思っていた。でも、実際に読んでみるとそれだけではない。もっと懐が深い…

映画2本

『ルワンダの涙』と『ホテル・ルワンダ』 映画を観た後の感想を書こうと思ったけど、実際に起こった事実の重さに圧倒されて言葉が出ない。無理に何か言おうすれば、人間に対する嫌悪感しか出てこない。何千年、何万年を経ても人間はこんなことばかりしている…

久世光彦「ベスト・オブ・マイ・ラスト・ソング」

ここで紹介されている歌のほとんどは戦前・戦中・戦後直後の歌ばかりなので、当然、リアルタイムで聴いたわけではない。でも、歌詞を見ながら口ずさむことはできる。体験したわけでもないのに、歌の調べに乗せられて戦後直後の焼け跡の町で生きてきたような…

東京通勤、終了

1か月のミッションが終了。ほっとしている間もなく、次の仕事の打診あり。 短期の在宅作業なのだけど、まだ内容がよくわからない。今週中にまた東京へ打ち合わせに行かなければならない。まあ、どんな仕事であれ、必要とされることはありがたいことです。 写…

宮本輝「二十歳の火影」

二十代の頃に読んで、これはいい文章だと思い、身近な本棚に並べておいた。それなのに再読したのが30年後とは・・・。歳月が過ぎてゆくことのなんと慌ただしいことか。 再読した印象は30年前とほとんど変わらない。ほんの数ページのエッセイなのに、一つひと…

多忙につき

片道2時間半の通勤が続いている。いろいろ雑用もある。多忙につき本を読む時間もない。通勤時間は睡眠不足を補うためにひたすら眠る。オフィスと寝床と通勤バス。それだけの夏である。 (写真は、東京駅八重洲口のバスターミナル)

失敗

久しぶりに千葉県側の中古本店に行ってみたら、105円均一の棚に大量の新書が並んでいる。これはいい時に来たと喜んで数冊選び、レジに持っていったら、合計額が自分の計算よりもかなり高い。店員に計算ミスではないかと聞くと、間違いないという。裏表紙の値…

セブンイレブンの100円コーヒー

100円のコーヒーなのでほとんど期待してなかったんだけど、飲んでみたら意外にも不味くない。といういか、けっこう美味い。ホットもアイスも飲んだけど、どちらもおいしく感じてしまった。100円で得したような気にもなったけど、なんか、自分の味覚ってこの…

朝型の生活

久しぶりの東京通勤。朝5時15分起床。夜の9時過ぎに帰宅。寝るのが1時頃で睡眠時間は平均4時間30分。今までの夜型の生活から真逆の朝型生活になって体調がおかしなことになっている。仕事もいろいろ問題があるんだけど、それと同じくらいに生活のリズムに慣…

東京通勤

また東京通勤をすることになった。といっても、たった1カ月なんだけど。早朝出勤して深夜の帰宅という生活パターンになる。連日の猛暑の中で体力的に続くかどうか? まあ、出たとこ勝負だな。

無名の人々の人生

10年以上も前に古本屋で買った本を今頃読んでいる。なんとなく憂鬱な気分に逆らわずに手に取った本だけど、2冊とも面白く読んだ。 森田誠吾 「魚河岸ものがたり」 隅田川河口のまちに住む人々、その暮らしぶり、日々の哀歓が描き出されている。一昔前のおじ…

鹿行地域の写真集

ある出版社が鹿行地域(昔の行政区分でいうと鹿島郡および行方郡)の写真集を出すというので、資料を提供することにした。資料というと大げさだが、昭和49年頃に私が撮った農村風景の写真や常陸利根川の写真である。中学生の頃、初めてカメラを手にした喜び…