2012-01-01から1年間の記事一覧

街で拾った言葉

市の図書館の掲示板に生涯学習のポスターがあり、そこにこんな言葉があった。 日常こそ、実は冒険の連続だと思うんです。 今日生きて、生活している。 それだけのことが本当はとても大変なことで、みな、努力して勝ち取っている・・・ 普通に生きてるって、…

「100分de名著」

4月からNHK教育テレビ(水曜日 午後11時)の「100分de名著」を見ている。4月の「源氏物語」はいまひとつピンとこなかったけど、5月のカフカ「変身」はよかった。学生時代に読んだきり、わかったような気になっていたけど、今回、家族の視点、妹の視点から「…

水郷潮来・あやめまつり

平日の午後、潮来市のあやめまつりを見物。佐原に行く途中、ちょっと車を止めて立ち寄ったのだ。平日にもかかわらず観光客が多い。初夏の明るい日差しのなかで、あやめの花がきれいに咲いていた。しばらく園内を歩くと汗ばんでくる。周囲を見回すと、園を縁…

谷啓さんのお別れ会のあとで:ホリケン&ビビる大木

所属事務所の大先輩・谷啓さんのお別れ会に参列したときの大木の話(TBSラジオ「キラ☆キラ」番組内でのトーク。2010年11月15日)。 お別れ会が終了後、会場ホテルのロビーで事務所の先輩であるネプチューンの堀内健とコーヒーを飲んだという。二人で谷啓さん…

正宗白鳥「作家論」

白鳥の評論は歯切れがいい。以前、「自然主義文学盛衰史」をおもしろく読んだけど、この「作家論」もおもしろい。 「二葉亭について」 彼れは、実際界においては夢想家であったのだが、芸術家としては、空想力が極めて貧弱であった。文学を一生の事業とする…

庭の手入れ

夕方、庭木を剪定した。八重椿と山茶花の二本だけ刈り込んだのだが、1時間余りかかった。びっしょり汗をかいてすぐにシャワーを浴びた。久しぶりに体を動かし汗をかくのは気持ちがいいのだけれど、運動不足が祟って夕食時には箸を持つ手に力が入らない。おそ…

“The Way Some People Die” Ross Macdonald

(ネタバレ注意) ラスト3ページに我が子の犯罪を認めたくない母親の姿が描かれている。ロス・マクドナルドはこの母親のラストシーンを描きたいために、この240ページの小説を書いたのではないか。そう思いたくなるほど母親の悲しみが心に沁みる。The Way So…

本の整理

本の整理をしているんだけどなかなか片付かない。二階の部屋に本を積み重ねておくと床が抜けるんじゃないかと不安があり、また、地震が来たときのことを考えると大量の本が危険に思える。それで基本方針として二階の部屋から一階の部屋へ移すことにしたのだ…

南木佳士「冬物語」

冬物語 (文春文庫)作者: 南木佳士出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2002/01/10メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 6回この商品を含むブログ (4件) を見る短篇十二篇。どの短編にも老いと病と死が出てくる。「死のある風景」とサブタイトルを付けたいくらい…

揺れない日々

最近、地震の回数が減っている。昨年3月から今年の2月頃まで毎日のように揺れていたのに3月頃からぱったり止んでしまった。そして突然、大きい地震が来る(震度5程度)。3月に1回、4月に1回。5月はまだ来ない。そろそろ来るんじゃないかと思う。 そんなこと…

銚子・犬吠崎

久しぶりに晴れたので犬吠崎に行ってきた。 片道38キロの距離なんだけど1時間15分かかった。途中、交通渋滞があって予想よりも20分オーバー。やっぱりゴールデンウィークということで銚子大橋、犬吠崎、そして銚子電鉄の犬吠駅付近は混雑していた。 戻りは、…

多忙につき

今週からいろいろ忙しい。ブログのネタもないので写真だけアップしておく。 震災で崩れ落ちた屋根瓦を先月ようやく補修してもらった。ブロックや瓦の残骸の傍にチューリップが咲いていた。自然に咲くわけがないので、おそらく母が植えたのだろう。庭の瓦礫の…

深夜のトイレで

週の半ば、突発的な仕事を引き受けて深夜まで作業していた。ちょっと息抜きをしようと台所へ下りて行った。冷蔵庫の中を物色していると、誰もいないはずのトイレで水が流れる音がする。えっ? 思わず時計に目をやると、針は2時45分を指している。流れる音の…

洲之内徹「桜について」

東京の桜は満開らしいが、神栖市の桜はまだ5分咲きといったところか。花見をする習慣がないので桜にまつわる思い出はないけれど、読んだ本の中に忘れられない桜の情景がある。 洲之内徹の「気まぐれ美術館」というエッセイ集の中に『桜について』の章があり…

井伏鱒二「岩田君のこと」

最近、たまたま見つけたブログを読んで感心した。アパートの隣人との淡い交流を書いた文章で、ちょっと気の利いたエッセイの味わいになっている。もう少し作り込めば短編小説にもなりそうだ。ああ、こういう文章はいいなと思い、自分も何か書いてみたいなと…

除籍本のリサイクル

今年もまた図書館の除籍本のリサイクルに行ってきた。 正午に行ったらもう整理券が 290番台で、1時間半待ってから入場。 「探偵日和」 向井敏 「生の傾き」 山田稔 「渇水」 河林満 「求道と風狂」 勝又浩 「バンブダンプ」 田中小実昌 「待っていたのは」 …

震度5強

びっくりした。前回、このブログで地震にはもう慣れたから震度4程度では驚かないなんて威張っていたら、今週いきなり震度5強の地震がきた。すぐにストーブを消して階段を駆け下りた。さいわいすぐにおさまったが、震源地がすぐ近くで地元の神栖市と隣の銚子…

津波避難訓練のことなど

年度末ということもあって、市内のあちこちで道路工事をしている。震災から一年経つけど、いまだに道路は波打ったままの個所が多い。 たった一発の地震で東日本の土地が500キロにもわたって皺くちゃになってしまったのだな、とその威力に今更ながら驚く。 地…

武田百合子「日日雑記」

ざっくばらんなおしゃべりの文章なんだけど実に面白い。この人の娘の武田花についてはすでに当ブログで何度も取り上げ、さんざん褒めているのだが、武田百合子は初めて取り上げる。 やはり血筋はあるのだな、と思う。二人とも、日常の中の奇妙なもの、奇妙で…

葬式

昨日は真冬のように寒かったのに、今日は暖かい春の雨が降っている。ひと雨ごとに春が近づいているのだと思いたい。 昨日は母方の伯父の葬式に参列した。弔問客を迎える立場で立ったり座ったりしてちょっと疲れた。久しぶりにいとこ達にも会った。十年ぶりと…

イリン「人間の歴史」

イリンの「人間の歴史」(先史・古代篇)を読んだ。平明な文章ですごく読みやすい。自由に伸び伸びと古代の場景を描写している。歴史家というよりも小説家の文章のようだ。著者の意見が出すぎているようだが、読み物として面白く読める。中学・高校生が歴史…

もうすぐ春

今週は市役所で確定申告をしてきた。待っている時間が30分くらいで、自分の番が回ってきたら5分くらいで済んでしまった。市役所の駐車場に停めておいた車に乗り込むとやけに暑い。日差しが強いのだ。急に春になったみたいだ。久しぶりに窓を開けて車を走らせ…

私、墓堀人になる

今週は町内で葬式があり、我が家が墓堀当番になった。当番は四人一組で死者を埋めることになる。 朝、7時に墓地に向かう。雨合羽と長靴と軍手、そして手ぬぐいを首に巻いて寒さを防ぎながら細道を歩いていく。誰も口をきかない。下を向いたまま黙々と歩いて…

鼻水がでるでる

ちょっと風邪ぎみ。でも、高をくくって風呂に入ったら、その後で鼻水が止まらない。水のように滴り落ちてくる。これはまずい。葛根湯を飲んですぐに寝よう。と言いながら、こうしてブログを更新している。しかも午前4時過ぎだ。

上林暁「武蔵野」

この本の裏表紙に「1996年1月9日 江古田 風光書房 1800円」と記入してある。風光書房は欧米の文学・思想書がメインで、絶版文庫なんかも揃っていた。江古田駅から遠かったので、そう気軽に立ち寄れる店ではなかった。現在は江古田から神田駿河台に移転したら…

古書店グラフィティを2冊

先週、出久根達郎のエッセイを読んだせいで、今週も古本関連の本に手を出した。池谷伊佐夫の「神保町の蟲」と「三都古書店グラフィティ」。相変わらず、この人の店内見取図は細かい部分までよく目が行き届いている。四方の棚にどんな本が並んでいるのか端か…

一人おいて

本のお口よごしですが (講談社文庫)作者: 出久根達郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 1994/07/01メディア: 文庫 クリック: 4回この商品を含むブログ (6件) を見るだらけきった気分でページを繰っていたのだが、「一人おいて」という短文が心に残った。 文学…

ひたすら眠る

納品が済んだあと、土曜日のアルバイトも完了。気が弛んだせいか、土曜日の午後からずっーと眠くて仕方がない。本を読んでもすぐに寝てしまう。 出久根達郎の古本エッセイ「本のお口よごしですが」をぱらぱら読んではうとうと眠る。また目覚めてはぱらぱら読…

1回目の納品

本日、早朝に納品完了。ひとまず、ほっとして寝る。 それでも今週末にもう一本納品しなければならないので、のんびりもしていられない。 忙しくて読む暇なんてないのに、また古本を三冊買ってしまった。中毒症状だ。本屋の前を黙って通り過ぎることができな…

正月に読んだ本

忘れられる過去 (朝日文庫)作者: 荒川洋治出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2011/12/07メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 20回この商品を含むブログ (23件) を見る 荒川洋治「忘れられる過去」 荒川洋治の本についてのエッセイはこれまでも何冊か読ん…