観る

          中村屋華左衛門      (弔辞バージョン)

深夜2時過ぎ、5メガの添付ファイルが送られてきたので、 てっきりウイルスメールかと思った。アドレスを見たら、知人のアドレスである。とりあえず開いてみたら、いきなり葬儀場の画像が現れ、まったく人影がないのに「中村屋!」という掛け声が聞えてくる。…

デリンジャー

(注:ネタバレ) ギャング映画の中でも「デリンジャー」はお気に入り。なにしろテンポがいい。見せ場が多くて、退屈している暇がない。派手な撃ち合い、逃げるギャング一味、追い詰めるFBI捜査官、挿入されるニュース記事。殺伐としたシーンと寂しい荒野の…

「拝啓、父上様」倉本聰

拝啓、父上様作者: 倉本聰出版社/メーカー: 理論社発売日: 2006/12メディア: 単行本 クリック: 8回この商品を含むブログ (21件) を見る久しぶりに、倉本聡のドラマを観た。うーん、懐かしい。良くも悪くも倉本節だ。体育会系の体臭がぷんぷんする。前回の「…

「青いドレスの女」

青いドレスの女 [DVD]出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント発売日: 2000/02/25メディア: DVD クリック: 1回この商品を含むブログ (6件) を見る夕食後、くつろいだ時間に観る映画としては最適の娯楽映画だ。観ている間は時間を忘れ、見…

「秋日和」

初笑いとして手放しでゲラゲラ笑う映画もいいが、こういうクスクス笑う映画もいい。 佐分利信、北竜二、中村伸郎の三人がカウンターに並んでいるだけでなんだか可笑しい。それぞれ社会的には地位も名誉もある中年男たちなのに、やっていることと云えば実に子…

「スモーク」

SMOKE [DVD]出版社/メーカー: ポニーキャニオン発売日: 2002/03/20メディア: DVD購入: 1人 クリック: 36回この商品を含むブログ (87件) を見る1990年のクリスマス、近所の雑貨店でたまたま手に取ったニューヨーク・タイムズ紙を読んで、ウェイン・ワンはこの…

「尼僧ヨアンナ」

(注:ネタバレ) ストイックな映画だな。いっさい説明抜きで力強い表現で迫ってくる。隙がないというか。堅牢というのか。とにかく、軽薄で騒々しいドラマや映画ばかり観ているせいか(そういうドラマも気楽で好きなんだけど)、たまにこういう映画を観ると…

「天城越え」

時間に余裕ができたので、録画したままの映画やドラマを片っ端から見ている。昨日はNHKドラマ名作シリーズ「天城越え」を見た。懐かしい。1978年に放送されたときにリアルタイムで見ている。そのときに強い感銘を受けた。 今回、見直してみて、やはりよかっ…

小津安二郎「晩春」

晩春 [VHS]出版社/メーカー: 松竹ホームビデオ発売日: 1991/05/29メディア: VHS クリック: 4回この商品を含むブログ (17件) を見るこの映画は苦手だ。三度目だが、やはりダメだった。娘の父親に対する思いの強さが尋常ではない。重すぎて見ていて疲れる。 た…

東京物語

東京物語 [VHS]出版社/メーカー: 松竹ホームビデオ発売日: 1991/03/29メディア: CD クリック: 4回この商品を含むブログ (24件) を見る久しぶりに小津安二郎の「東京物語」を見た。二十年前、東京・銀座の並木座で立ち見して以来だ。そのときの印象がよくなか…

 黄色い涙 Part 2

今週、急に訪問者が増えた。 どうなってるの? と、アクセス記録を調べてみたら、2005年10月2日の「黄色い涙」のページ「http://d.hatena.ne.jp/fuyunokakashi/20051002」にアクセスしているらしい。でも、理由がわからん。「黄色い涙」が急にブームになった…

 四月バカ恋うちあけてしまいけり

東京の桜は満開らしいが、神栖市の桜はまだ五分咲きといったところ。でも、息栖神社の桜は例外で、もう八分咲き。参道に覆いかぶさるように咲いている。エープリルフールには一日遅れたが、標題の句は戸板康二が、つかこうへいの芝居を観て作った句だという。…

  トキワ荘の青春

この映画を昭和30年代の雰囲気を懐かしむために観る。だから全編を通して見るよりも、細切れにして観ることが多い。ワンシーンだけでもいいのだ。暇なとき、テレビがつまならいとき、数十分だけ観てセピア調の雰囲気に浸る。それで満足というわけだ。 アパー…

 地雷を踏んだらサヨウナラ

地雷を踏んだらサヨウナラ [DVD]出版社/メーカー: アミューズ・ビデオ発売日: 2000/04/28メディア: DVD クリック: 18回この商品を含むブログ (21件) を見る(注意:以下、ネタバレです) 見終わったばかりなので熱くなっている。それを差し引いて読んでいた…

 ハロルド・ピンター「料理昇降機(ダム・ウェイター)」

先月、ハロルド・ピンターがノーベル文学賞を受賞したと聞いて、ある舞台を思い出した。また過去の思い出話になって恐縮だが、15年ほど前に「料理昇降機」を見に行ったことがある。 有名な俳優が演じるような舞台ではない。ある俳優養成所の卒業記念の舞台だ…

ストレンジャー・ザン・パラダイス

久しぶりに「ストレンジャー・ザン・パラダイス」を観た。写真はウィリーとエディとエバが湖を見下ろしているシーン。 ニューヨークからクリーブランドの叔母の家にやって来たウィリーとエディ。でも、数日もすると何もやることがなくなり、暇を持て余してし…

黄色い涙

昭和49年(1974年)にNHKで放映された「黄色い涙」を覚えている人はいるだろうか? 今年6月に亡くなった漫画家・永島慎二の「若者たち」をドラマ化したものだ。当時、私は中学三年生だったが、受験勉強もせずに毎日このドラマを見ていた。 舞台は東京・阿佐…

幌馬車の唄

きょうは感傷に浸ってみたい。 テレビドラマの中で歌われていた、ある歌のことがずっと心に引っかかっていた。向田邦子シリーズで久世光彦演出のドラマだったと思う。主人公の母親役の加藤治子が縁側に腰かけて、一人で編み物か何かをしているのだ。なにげな…

チャン・ツィイー、おまけ

前回、チャン・ツィイーについて書いたら、一気に訪問者が増えた。ちょっと驚いた。たしかに、よしさんがコメントしてくれたように、隠れチャン・ツィイーファンが日本にはたくさんいるのだろう。そうでなければ、こんな地味でマイナーな「麦秋舎」に訪問客…

チャン・ツィイー

チャン・ツィイーが映画「SAYURI」のプロモーションのために来日していたらしい。でも、昨日、はやばやと離日してしまったという。ちょっと残念。 チャン・ツィイーを初めて見たのは、チャン・イーモウ監督の「初恋のきた道」だった。公開されてから5年も過…