「尼僧ヨアンナ」

尼僧ヨアンナ

(注:ネタバレ)
ストイックな映画だな。いっさい説明抜きで力強い表現で迫ってくる。隙がないというか。堅牢というのか。とにかく、軽薄で騒々しいドラマや映画ばかり観ているせいか(そういうドラマも気楽で好きなんだけど)、たまにこういう映画を観るとしびれてしまう。次は「トロイアの女たち」が観たくなった。
それにしても、暗い部屋の中で血糊のついて斧を片手に立ち尽くす神父の姿は鬼気迫るものがある。そして、尼僧を騙して逃げ去る男を殺すのではなく、何の罪もない善良な若者を無作為に殺してしまうところに凄みがある。その理不尽さにドキッとしてしまった。
追記:これは舞台化されているのだろうか? 舞台劇を見ているような気がしたのだが。