「映画千夜一夜」(前半)

最近、観たい映画がない。レンタルショップに行ってもまったく食指が動かない。たまに借りきても失敗ばかり。ますます観る気が失せてしまう。そこで、多少の予備知識を仕入れようと、本棚の奥から「映画千夜一夜」を引っ張り出して読んでみた(本当は先入観など持ちたくないのだが、この際、多少の予備知識は仕方がない)。
いまさらながら淀川さんの描写力はすごい。場景の細部を舐めるように語る。俯瞰で眺望する。女優の表情をアップで寄る。眼の動きを追う。心理に食い込む。本当にその場で映画のシーンを観ているような気になる。
また、淀川氏以外の二人もそれぞれの好み、見方、楽しみ方を、はっきりと、あるときは控え目に語っている。なるほど、先人たちはこんな風に映画を面白がり、楽しんでいたのかと納得した。おかげで少し気分が高揚してきた。よし、わしも何か面白い映画を観てみようという気になっている。ただ、この本に紹介されている映画はずいぶん古いものばかりだ。しかも、マイナーな作品が多い。こんなのうちの近所のレンタルショップには絶対に置いてないぞ。どうしたものか?
ちょっと気になった映画をリストアップしてみる(私がまだ観てない映画のみ)。

実はまだ半分しか読み終わってない。なので、後半はまた来週。それにしても、「雨のなかの女」以外すべて私が生まれる前に作られたものばかりだ。この先、観るチャンスがあるだろうか?(ちなみに、名作は同じタイトルでリメイクされているものが多いので監督名と製作年に注意)