高峰秀子
- 作者: 斎藤明美
- 出版社/メーカー: キネマ旬報社
- 発売日: 2010/03/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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じつは以前、高峰秀子の写真集(女優高峰秀子 (別冊太陽) )をAmazonで検索したら絶版になっており、中古本を検索すると定価の五倍になっていた。だから、この一冊もすぐに絶版になり、中古本として高値になるのではと危惧したため、つい買い急いでしまった。
ざっと目を通しただけだが、出演作についてコメントが加えられており、これが現在の高峰秀子の声として興味深かった。
「森雅之が上手かったねぇ。森さんの役が他の俳優だったら、あんな名作にはなってない」 (「浮雲」)
「長谷川一夫さんは白塗りすると、水もしたたるいい男だったんだけど、普段は夏蜜柑みたいに顔がブツブツで真っ黒けな人だったの」(「或る夜の殿様」)
「三船さんも良かったけど、やっぱり阪妻さんの無法松にはかなわないね」 (「無法松の一生」)
「東野英治郎さんが上手かったねぇ。私の役のお玉を囲う、質屋の主人」 (「雁」)
「小林正樹さんにはその後、『怪談』の『雪女』を演ってくれって言われたんだけど、『雪女っていうのはいい女じゃないとダメでしょ。私は雪ダルマならできるけど、雪女はできません』って断ったの」(「この広い空のどこかに」)