Flann O’Brien “At Swim-Two-Birds”

”The Third Policeman” by Flann O’

フラン・オブライエンアイルランドの作家)の「スウィム・トゥー・バーズにて」をようやく読み終えた。最初はペーパーバックで読もうとしたが、途中で挫折した。私の英語力ではとうてい歯が立たなかったのだ。それで、日本語訳されたものを取り寄せて読んでみた。
まあ、なんと言っていいのか。説明のしようがない。でも、駄目でもともと、ちょっとやってみよう。
まず、大学生が登場してくる。この学生は学校に行かずに、部屋に閉じこもって小説を書いている。そして、その小説の主人公(小説家)がまた、ホテルの一室に閉じこもって小説を書いている。しかも、自分の書いている小説の登場人物たちを同じホテルに住まわせて、奴隷のようにこき使っているのだ。しかし、ある日、奴隷扱いされていた彼等、悪魔の一族や妖精や伝説的英雄やカウボーイたちが反乱を起こす。小説家に睡眠薬を飲ませて、彼を眠らせている間に自分たちの身の自由を勝ち取るのだ。そして自由となった彼らもまた小説を書き始める。そして、その小説の中で彼らは主人となり、小説家は囚人となっている・・・。
てな、ぐあい。やはり、やめとけばよかった。こんなヘンテコリンな小説を説明することなどできはしない。
もし、暇があって物好きな方がいたら、ぜひ挑戦してみて頂きたい。日本語訳は筑摩書房世界文学大系68巻(どこの図書館にも置いてあるんじゃないかな)で読むことができる。なお、この巻には「第三の警官」も収録されている。(写真は「第三の警官」)
読んでいるときは苦しかったのに、読み終わったら次の作品を読みたくなってきた。よし、今度は「ドーキー古文書」に挑戦してみよう。