普通人名語録
- 作者: 永六輔
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1991/06
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログを見る
- 「普通人名語録」 永六輔
十年以上も前に一度読んで、そのまま本棚の隅に突っ込んでおいた文庫本をぱらぱらめくっみたら、意外にも面白くてクスクス笑ってしまった。
「芸能レポーターで、須藤ナントカっていうのがいるんだけど。あァいうのが好きだなァ。だって、バカ丸出しなんだもの。見ていてホッとするよ」
「裕次郎の葬儀のガードマンでアルバイトしたんだけど・・・。集まったファンを混乱させて交通渋滞を起こさせるというのが仕事でさァ、うん、ちゃんとやったよ」
「選挙なんてものは、インテリの一票より、バカの三票のほうが勝つんだ。それにバカはいくらでもいるし・・・」
「人が死ぬいうことは、大きな声じゃ言えまへんけど、やっぱり、おもろおまっせェ」
「私は人生に負け続けているなァとずっと思っていたのよ。そしたら檀一雄さんの言葉で『人はみは必敗の戦士である』っていうのを見つけちゃって・・・。なんだか、ホッとしちゃった」
ちょっと詩的な情景をおまけ。
「ある日、波の音が聞こえなくなる。朝、浜に出ると水平線が白いんだ。それで、二、三日すれば海は流氷で一杯」