『大樹のうた』

大樹のうた 《IVC BEST SELECTION》 [DVD]
地元の図書館からサタジット・レイ監督の「大地のうた」、「大河のうた」、「大樹のうた」を借りて見た。いずれも名作の誉れ高い芸術作品である。そのため敷居が高くて長い間、敬遠してきた。いい映画なんだろうけど、退屈するだろうと確信していたのだ。
昔、東京に住んでいた頃、三鷹オスカー(あるいはテアトル吉祥寺だったか?)で三部作が一挙上映されたことがあった。映画館前のポスターを眺めながら迷った末、観るのをやめたことがある。娯楽性の少ない映画に6時間もつき合わされるのは拷問に思えたのだ。
そんなわけで、今回、恐る恐る一本ずつ観ることにした。退屈だったら我慢せずすぐに観るのをやめるつもりだったが、どうやら3本とも無事に見終えることができた。長い間ほったらかしにしておいた宿題をようやく片付けた心境である。
3本の中では「大樹のうた」のラストシーンが印象的だった。いい映画監督は子供を撮るのが上手いというけど、サタジット・レイも例外ではない。