「日曜日の秘密基地」

伊集院光選曲 おバ歌謡

伊集院光選曲 おバ歌謡

TBSラジオ、日曜午後の伊集院光日曜日の秘密基地」が3月末で終了するらしい。買い物に行く途中、車を運転しながら聴くようになってまだ1年しか経っていないのに終了とは残念。
最初に聴いたのは、たしか「VIPルーム」だった。このコーナーでは、あまり面白い話を期待できそうもないゲストが登場しても、伊集院がうまく相手の懐に飛び込んで(盛大にヨイショしながら)、面白い話を引き出していた。テレビでは公式的で退屈な話しかしない人でも、ラジオだと気を抜くのか、けっこう本音を漏らすようだ。
ゲストは仕事上でのトラブル、たとえば仕事の打ち切りやキャンセルなどについて話をふられると、建て前や綺麗ごとで済ませようとする。そんなときに伊集院は「ぼくなんか心が狭いから、そういうとき、この野郎!って思っちゃんうんですけどね」とか、「もったいないな、断らなきゃよかったなって、あとから後悔するんですよ」って自分を卑下するような言い方をしながら、「自分はそうじゃなかった」と綺麗ごとで逃げようとする相手を、本音の領域に引きずり込む。
また、自分のアンテナに引っかかると、かなり狭い技術的な話でも畳みこんで質問する。おざなりに聞き流したりしない。「どうしてそんなすごいことができたんですか?」とその道のプロとしてのプライドをくすぐりながらディープな世界を語らせるのだ。
別のコーナーでは、「日曜ゼミナール」が面白かった。あまり興味のないニュースでも表側の報道と裏の事情を合わせて解説するので、なるほどそういうことだったのかと気づかされることがあった。これもまたテレビではなかなかできないことだ。そういう意味ではラジオって週刊誌的ところがあると思う。