大叔母

ふみ

古い写真が出てきた。
昭和十八年に撮った写真のようだ。写っているのは、私にとって大叔母。祖父の妹である。名前は「ふみ」。二十歳のとき、結核で亡くなったらしい。
位牌の裏を見ると、「昭和十八年七月十六日 亡」と書いてある。ちょうど戦争中だ。二十歳の若さで不治の病にかかって死んだのかと思うと哀れだ。
近所の老人が大叔母のことを記憶していた。「ふみはかわいそうだった。結核で、物置小屋に寝かされて・・・」と話していた。
元の写真は切手くらいの大きさだったのだが、デジカメで接写して、フォトショップで加工修正を加え、A4サイズに拡大してインクジェット・プリンタで出力した。奥座敷に飾ってある曽祖母と祖父の遺影の間に、ふみの写真を置くことにした。ちょうど先週、彼岸だったのでよい供養になったかもしれない。