黄金井脩

Luna

Luna

アマゾンで黄金井脩のCD「Luna」を購入した。黄金井脩についてはほとんど知らなくて、数年前、テレビで一度見ただけである。「たけしの誰でもピカソ」という番組だったと思う。日焼けした見慣れない男がギターを抱えて出てきて、「夢のカリフォルニア」と「デスペラード」を歌ったのだ。しかもスペイン語で。最初は気にも止めなかった。でも、演奏するギターの迫力と歌の情感に圧倒されて、いつの間にか聴き入っていた。曲が終わって、この人のCD が欲しいと思った。
近所のCD店に行って探したがなかった。しばらくしてからアマゾンで検索してみたら、数枚のCD がリリースされているのを知った。注文したら、1〜2週間程で配送可能と書いてあったにもかかわらず、2週間待たされて、結局、品切れという返事が返ってきた。
1年経って再度検索してみたら、今度は2〜3日で配送可能と書いてある。ダメでもともとと思って注文したら、今回は1週間で届いた。
で、聴いてみた。うーん。やはり、たった1回聴いただけの印象とはちょっと違う。テレビで聴いたときの「夢のカリフォルニア」はもっとスローテンポで、ねっとりとした倦怠感が漂っていて、異様な力を感じたのだが、このCDでは妙に軽快なテンポで歌われている。そこが期待はずれだった。
でも、「デスペラード」はいい。昨年、平井堅が高音の透きとおった綺麗な声で歌っていたが(あれもいいけど)、黄金井脩のしゃがれた声で、しかもスペイン語で歌うデスペラードも独特の味があっていい。それにしても、何だろう。この情感は。乾いた熱風を浴びたような、と言って伝わるかどうか。とにかく異質な情感である。ざらついた感触で、妙に和風な感じもある。もっといろいろ語ってみたいが、(ギターの演奏についても)、音楽知識とボキャブラリーの不足のために説明できない。残念・・・。
日ごろ、音楽とは無縁の生活を送っているので、ちょっとしたことで耳に止まった曲を頼りに未知のアーティストにアプローチしてゆく。すべては運まかせである。