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地獄は一定すみかぞかし―小説 暁烏敏 (新潮文庫)
高校生のための文章読本 (ちくま学芸文庫)
東京通勤が断続的に続いている。行き帰りの高速バスの中が唯一の読書空間。慢性的に睡眠不足なので読書スピードがいつも以上に遅くなる。

これは期待外れ。著者は孔子儒教に肩入れしている人か? 荘子に対していちいち批判的である。しかも、荘子の思想を語るときには老子の文言ばかり引用している。やはりこういう案内書に頼るのは遠回りだな。原典に取り組むべきか。

  • 「地獄は一定すみかぞかし 小説暁烏敏』 石和鷹

著者自身ががんに冒され、縋りつくように仏教というか、暁烏敏の思想に救いを見出そうとする。そのあたりが吸引力となってぐいぐい読まされる。ただ、途中から暁烏敏の私生活について記述が多くなり、興味がうすらぐ。また、作為も鼻につく。序盤80点、中盤から後半は40点というところか。

まだ読み終わってないけど、これはいい本だ。考えるヒントがたくさんある。通勤バスの中で読むのはもったいない。じっくり考えながら読書ノートを作って取り組んでみたい。