じゃ、お前ん家へ行こう

三人噺 志ん生・馬生・志ん朝 (文春文庫)

三人噺 志ん生・馬生・志ん朝 (文春文庫)

先日の古今亭志ん生「替り目」のつづき。もう何回聴いたかわからないが、つい笑ってしまう。


車屋:  大将、乗ってくださいよ。帰るついでですからね。安くしておきますよ
酔払い: 頼まれりゃ、乗ってやらあ。車、もって来い
車屋:  立ってちゃいけませんよ。腰をかけてくださいよ
酔払い: 何言ってやがる。人力なんざ、立つも座るもねえじゃねえか
車屋:  じゃあ、ようござんすか。どこへ行くんです?
酔払い: どこへ行くんですか?って、お前のほうから俺を乗せたんだろ。
      だから、どこへでも連れてってくれ
車屋:  どこか行く所あるんでしょ?
酔払い: 俺は、行く所なんか、どこにもねえんだ
車屋:  うーん、どこか行きたいね
酔払い: じゃ、お前ん家へ行こう