「凶」の年が終わる

鹿島神宮の御船祭

今年の初め、鹿島神宮でおみくじを引いたら「凶」だった。さすがにそのときは、ぎょっとした。まさか、おみくじに「凶」が含まれていると思わなかった。だいたいこういうものは縁起物なので、「吉」か「小吉」でお茶を濁していると思っていたのだ。
お遊びにしても、実際に「凶」の札を自分の手で引き当ててみると、いい気分ではない。帰路、いつもより慎重に車を運転しながら、「何事も浮き足立つな」という戒めなのだと思うことにした。
それからしばらくして暇な一日があったので、ドライブがてら利根川を越えて香取神宮にも行ってみた。そのとき迷ったが、もう一度おみくじに挑戦した。もしここで、また「凶」が出るようなら、今年は最悪だなと思った。素知らぬふりをしていたが、内心はドキドキだった。結果は「大吉」。正直、ほっとした。
どちらのおみくじが当たっているか? 今年一年を振り返ってみると、面白い結果となった。
前半が最悪、そして中盤から後半にかけてやや良好。気のせいかもしれない。なにも具体的な証拠があるわけではない。大きな事故があったり、宝クジが当たったりしたわけではない。日常の些事であり、気分的なものにすぎないが、前半と後半で温度差があったことは確かだ。やや強めの向かい風とゆるやかな追い風ぐらいの違いはあった。
で、来年はどうするか? おみくじを引くか? やめるか? もし、また「凶」が出たらどうするのか? まあ、そのときは「大吉」が出るまで引き続けることだな。